「早い」と「速い」の違いをゆっくり考えてみる


「君に届け」という名作少女漫画の

イケメン主人公の苗字が

「風早(かぜはや)」

なんです。

さわやかでいいですよね。

でも、でもですよ。

「速い」と「早い」の違いに着目すれば、

「風早」というのは、日本語としておかしいのでは???

「風速」にすればいいのでは!?

というのが今回の記事です。

※早いと速いの違いについての記事です。

※風早という苗字の方は実際にいらっしゃるようです。

決して侮辱する意図ではございませんので、ご了承ください。

俺流ざっくり定義

  • 早い
  • 速い

人に説明するってなるともたもたしちゃう人、多いと思います。

そんなあなたにお届けする見分け方のアイデアがこちら!

  • 早い→時間的に前
  • 速い→同じ基準当たりの変化の割合が多い

ここを下記にていらんほど検証していきます。

英語で検討

英語で言うと

  • 早い→early
  • 速い→fast

ですよね。

ここで興味深いのが対義語です。

  • early⇔late
  • fast⇔slow

で当然異なるのに

  • 早い⇔遅い
  • 速い⇔遅い

っつって日本語だと同じになっちゃうんです!

Why Japanese people!?

って感じですよね。

ここら辺、日本語ではそもそも「早い」と「速い」は

近い概念なのかもしれません。

単位で検討

冒頭で述べたように

  • 早い→時間的に前
  • 速い→同じ基準当たりの変化の割合が多い

なので、「早い」「速い」を表現する単位にも差が出ます。

  • 4時に起きるなんて早い!
  • 私が付いたのは予定より3分早かった。

ってな感じで、「早い」は時間そのものを表す単位が当てはまります。

「週」「分」「秒」とかですかね。

これに対して、

  • 100m走で10秒切るなんて、桐生は速い。
  • 70km/hは、制限速度より速い。

と、「速い」は時間あたりの進みを表しており、

必ず

「処理量 / 時間」

というふうに「/」が単位に入ります

「m/秒」「km/時」「L/分」などなど。

分子に来るのは距離の単位に限らないのがポイントです。

例えば

仕事量/週

の値が大きな人は、

「仕事の速い人」となりますね。

ダイヤグラムで検討

ダイヤグラムって知ってますか?

中学受験の速さの問題を解くときによく使うやつです。

分かりやすいように(?)僕とウサインボルトが100mを走る設定にしますね。

同時にスタートすると、下記のようになります。

この時、

  • より左側であれば「早い」
  • より傾きが急であれば「速い」

となります。

完敗です。

ウサインボルトの方が速いし、早くゴールすることが分かります。

一方、スタートをずらすと、

ウサインボルトの方が速いのに、僕の方が早くゴールすることが分かりますね!

辛くも勝利。

こうしてグラフにして考えてみると、

一次関数

y=ax+b

の中では、aが速さを表しているし、

ある点でグラフを微分した時に、

値が大きくなればなるほど

「速い」とも言えそうです。

※この時、必ずしも「早」くはないわけです。

まとめ

「風早」

という苗字。

「早い風」というものを想像してみると、

その違和感に気付くかと思います。

「え、もう風吹いちゃうの? 早くない?」

なんて状況は極めて稀有なわけです。

ビューっと風が吹いたときに

「風速い!!」

という方がまだ自然だと思うのです。

ただ、

風速

にすると、

風速(m/秒)

とかぶりますね。

顔がイケメンなら何でもいいか。

おわり

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