【書評】「サラリーマンは300万円で小さな会社を買いなさい」(講談社)


書評です。

サラリーマンは300万円で小さな会社を買いなさい 人生100年時代の個人M&A入門 (講談社+α新書)

(2018年4月19日 第一刷発行)

を読んだらめっちゃ面白くて一気読みしてしまったので、

今回はその面白さをあなたにお伝えします!

実はビジネス入門書なのでは

この本はビジネスノウハウを積んだサラリーマンに向けたビジネス書です。

無論、早期退職した20代前半のフリーターの私はアウト・オブ・眼中でしょう。

どうせ俺なんて。。

しかし! 僕の推測は外れました。

こんな僕でもめっちゃ面白かったんです。

なぜ面白かったのかと言えば、

内容は重厚なのにとっても分かりやすかったからです!

経済がどういう風に回っていて、そういう世界では何が重要視されて回っているのか。。

といった内容がすっと腑に落ちたのです。

実はビジネス入門書なのでは? とすら思います。

だから、僕は、イケイケなサラリーマンだけではなく、

「ビジネス」? 何それよくわかんない?

っていう人にこそ、この本を読んでほしいのです!

え、俺!?  そうあなたよ。

なぜ分かりやすいのか

では、この本の何が分かりやすくさせているのでしょうか。

簡単な言葉だから、分かりやすい

前述のように、本書で扱っているテーマの本は、難しい専門用語で埋め尽くされ、

初学者をドンドン淘汰していきます。(そういうイメージがあります)

無情ですよね。

でも、この本を読んでいて、そういった難語の障壁にぶつかることがほぼなかったです。

たまに出くわしても、少量ならググりたくなるってものです。

加えて、やむを得ず専門用語を使う時は、

太字にして自然に、かつ分かりやすく意味を説明してくれます

そして、簡単な言葉を選んでくれている割には、

内容は決して薄っぺらくはない、と思います(素人判断ですが)。

論理的だから、分かりやすい

わかりやすいもう一つの理由は、

内容がとっても整理されていて、論旨が明快だからです。

おそらく、著者の三戸政和さんが投資ファンドで働いてらっしゃる方なのもあるでしょう。

主張がすっと頭に入ってきます。

その証拠に、目次を見ただけでも大体の意味はつかめます。

他のビジネス書よりは、論旨が明確で、

結論に進んでいくリズムが心地いいですね。

具体的だから、分かりやすい

最後で最大のポイントです。

この本で一番うれしかったのは、

全てがめっちゃ具体的なところです。

僕が一番面白かったのは、

第一章「だから、起業はやめておきなさい」

の中の下記の一節です。

起業とは、会社を作ることではありません。事業を作ることです。

(p.46より引用)

これがもう、目から鱗でした。

確かに会社を作るのは、手続きをすれば誰でもできます。

しかし、お金が回る構造を作る(=事業を作る)ことはとても困難であるといいます。

ここから、「事業を作る」というのはどういうことか、が

イヤというほど超具体的に語られます。

上記の全てを「起業」という抽象的なイメージでくくっていた僕は、

そのお陰で、一気にイメージが具体的になりました

こういうそもそも論で、痒い所に手が届く記述をしている本って

なかなか出会えないので、貴重です!

そして、具体的であることの恩恵は、もう一つあります。

それは、日常生活のそこかしこに圧倒的リアル感が生まれることです。

言わずもがな、ビジネスの話は、私たちの生活に直結しています。

この本を読んでから街を歩くと、

「あの看板もどっかの中小企業が塗装したのかな…」

「この道路の信号機もどこかの技術者が…」

みたいなこと考えちゃいます(的を射ているかは置いといて。)

もう、生きることがリアル感を同時生成することになるんですよね。。

今まで何冊かビジネス書読んできましたが、この感覚は今回が初めてでした。

これも、本書の具体的さがもたらす”肌感”

の為せる業なのだと思います。

まとめ

大学時代、サークル活動に勤しんでいた僕は、

「あいつ起業するらしいぜ」

「起業とか意識高いね」

等々、「ビジネス」「起業」といった「外の世界」を

「意識高い人たち」という抽象的なレッテルを貼ることで

敬遠してきました。

でも、この本で、ここまで明快に語られたら、なんだか身近に感じてきます。

そして、身近に感じると、なぜか、人ってやる気出るんです。

その証拠と言ってはなんですが、

この記事は、このブログにおいて最初の「書評」です。

ブログを始めてから何冊か本を読みましたが、

書評を書きたい

そして、

書評という形で自分のブログに改めてコミットしたい

と思えたのは、この本に出会えたからです。

あなたも読んでみませんか?

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