心理学系大学編入の勉強法


(2018年8月13日投稿)

僕は2017年の春ごろから勉強を始め、

同年秋〜冬にかけて心理系の学部の大学編入の勉強をしていました。

国立大学を4校受け、うち2校から合格をもらうことができました。

今回は、その時の勉強法をお伝えしたいと思います。

編入の勉強

受験で使う教科ですが、

小さな異同はあれど、基本的には、

  • 英語
  • 専門科目(心理学)
  • 小論文(あったりなかったり)
  • 面接

の4つが試験で課されます。

それぞれの対策について述べます!

英語

飽くまで僕が受けたところですが、、

一般的な大学受験で受ける英語と比べても、そこまで難しい印象は受けませんでした。。

なので、しっかり基礎力をつければ読み進められるものです。

問いは、基本的に和訳です。

選択問題はほぼありません

僕がやっていた勉強方法は、

  1. 文法復習・ターゲット1900
  2. TOEICでとにかく英語に慣れる
  3. Atkinson & Hilgard’s Introduction to Psychology, 16eをひたすら読み進める

でしたね。

ここで、強調したいのは、3.の

Atkinson & Hilgard’s Introduction to Psychology

です。

心理学の英語の勉強の教科書として超使われているもので、

日本語版も出ています。

籍を置いていた河合塾KALSの蔵書にあったので、

コピーしまくって勉強してました。

これのいいところは、

英語と基礎心理学を同時に勉強できる点です。

そして、そこまで難しすぎない英語で書いてあるので、

心理英語の勉強の参考書としては結構スタンダードなものです。

(書店に売っている心理英語の参考書の例文は、

この本から抜粋しているものも多いです)

分厚くてビビりますが、

とても分かりやすくまとめられているので

きちんと力が付きます

これを毎日少しずつ読みつつ、

分からない単語をルーズリーフにまとめて行きました。

こんな感じ

大きい図書館や、大学の図書館なら置いてあるみたいなので、

一度読んでみては?

専門科目

僕の場合は心理学ですね。

(教育学部の場合、教育全般のことを聞かれる場合もありました。

これは各大学の過去問をチェックしてみてください。)

今回は心理学の勉強についてです。

何をしたかと言えば、

過去問を見て、出る問題を選びつつ、

その単元のキーワードについて、複数の教科書を見てまとめまくりました。

こんな感じ

これをやると、

各キーワードの関連性がどんどん広がっていって

めっちゃ頭に入りますね。(普通か)

個人的には、複数の教科書を使うことが重要だと思います。

一部の教科書に載っているものと、全部の教科書に載っているもの見分けるためです。

それが見分けられると、結構客観的に心理学の「トレンド」がわかります(気がします)。



小論文

これまで小論文というものを書いたことがなかった僕は、

この対策に結構悩みましたが、、

実践したのは、

新聞社説の縮約です。

以前日本語練習帳 (岩波新書)に書いてあったのを思い出し、

毎日図書館に通って取り組みました。

縮約とはどういうことかと言うと、

新聞の社説を、文章の意味を変えないまま、

1400字⇒400字⇒200字⇒100字⇒50字

と短くしていくんです。

すると「文章の骨格」が自ずと見えてきます。

(くわしくは前述の本でご覧ください。)

文章の骨格」が分かるようになると、

文章を読むのも書くのも、的確にできるようになるという練習です。

実際効果てきめんで、

本番も「筆が進まない」ということはほぼなかったように思います。

実際にやってみて、その後の人生にも活きる素晴らしい練習法だと思ったので、

あなたも試してみてはいかがでしょうか。

面接

たいてい一次試験の学科に通ると、

二次試験で面接があります。

対策は、

担当教授とか、カリキュラムとか、かなり細かいところまでチェックしておく

これに突きます。

僕は、受験1校目の面接で

●●先生も、あなたがしたいような研究をなさっていますが、なぜ●●先生ではなく○○先生がいいんですか?

あなたのやりたいことは△△学部でもできますが、なぜうちの学部がいいんですか?

などなどの攻撃を受けて撃沈しました。

その当たりまでは当然に調べておきましょう。

これ、実は大変で、

  • パンフレット取り寄せて、
  • ネットの掲示板見まくって、
  • 先生の論文業界雑誌で探して、
  • それを自分の言葉でまとめて、、  etc

結構な作業量なんです。

直前に焦らないように、

志望理由書を作成する段階で熟慮しておきたいですね。

一応、実際にされた質問を列挙すると、

  • 志望理由は?
  • あなたが以前いた学部での学習、研究内容は?
  • 以前いた学部と心理学をどのように融合させる?
  • 教員免許には興味ある?
  • 勉強するのに、誰の何ていう本/論文を読んだ?
  • 3年次からだとカリキュラムかなり大変になると思うけど、本当に大丈夫?
  • 将来の進路はどうするの?

などなど。

なお、太字にした、カリキュラムの話は、意外とめっちゃ聞かれます

事実、心理統計とかは大体2年生に割り当てられているケースが多いので、

編入の3年生は本来大変なんです。

初めての面接が第一志望だと(僕みたいに)キレイに返り討ちにあうので、

その前に少なくとも一校は受けといた方がいいと思います。

まとめ

以上、心理系学部の大学編入試験の勉強についてお話ししました。

悩んでいる方は、ひとまず、

参考書やら過去問やら、

手近に手に入れられるものから

取り寄せてみてはいかがでしょうか!

以上、すけっちでした。


参考文献:
Atkinson & Hilgard’s Introduction to Psychology, 16e
ヒルガードの心理学 第16版
大野晋(1999)『日本語練習帳』岩波新書